ETFとは?ETFの基本的な内容について詳しく解説します

ETFとは?ETFの基本的な内容について詳しく解説します

資産運用の勉強をしていると「ETF」という言葉を目にする機会は多いかと思いますが、「何だか難しそう」という印象を持っている方は多いのではないでしょうか?

そこで本記事では、ETFの基本的な内容について詳しく解説していきます。

目次

ETFとは

ETFは、「Exchange Traded Fund」の略称であり、日本語に訳すと「上場投資信託」という意味になります。

一般的に「投資信託」と呼ばれているものは、ETFとは逆の非上場の投資信託であり、「投資家から資金を集めて代わりに運用する」といった、基本的な仕組みは同じですが、いくつか違いがあります。

ETFと投資信託の違い

最低購入価格

まず、ETFの購入単位は、「1口」「10口」という単位になっています。

仮に日経平均株価に連動し、最低購入単位が1口のETFを購入するとします。2022年8月現在の日経平均株価は2万8,000円台となっていますので、約3万円弱が最低購入価格になります。

そのため、購入するETFによって1口あたりの価格は異なりますが、安くても数万円の購入資金が必要になります。

ETFは、最低購入価格が数十万円〜数百万円するものが多い株式に比べると安いですが、100円単位で購入できる投資信託に比べると高くなっています。

価格の変動

投資信託の価格の変動は、1日1回となっています。

一方、ETFでは株式などと同じように、市場が空いている時間(日本では9:00〜15:00)であれば、リアルタイムで価格が変動します。

種類の多さ

投資信託の種類は約6,000銘柄となっております。

一方、東京証券取引所に上場しているETFの種類は約250銘柄となっており、種類の多さは投資信託が圧倒的です。

また、ETFにはインデックスファンドが多く、アクティブファンドは少なくなっています。

購入できる場所

投資信託は、銀行や郵便局などの様々な金融機関で購入できますが、ETFを購入できるのは証券会社のみとなっています。

ただ、投資信託に関しては、金融機関によって取扱銘柄数が異なっており、証券会社が最も多く取り扱っています。ですので、投資信託とETFどちらにしても、証券会社で購入するのがおすすめです。

信用取引が行える

ETFでは投資信託と違って、「信用取引」という取引が行なえます。

※信用取引については後に解説します。

分配金の再投資

投資信託では、分配金の再投資を自動で行なえる仕組みがありますが、ETFでは自動再投資の仕組みはありません。

そのため、ETFで再投資を行なうには、手動で追加購入する必要があります。

つみたてNISAやiDeCoへの対応

つみたてNISAで購入できる銘柄は、ほとんどが投資信託となっており、ETFはごくわずかしか対象となっていません。また、iDeCoに関しては、ETFが対象外となっています。

ETFの2種類の注文方法

ETFや株式の取引市場などでは、「買いたい人」と「売りたい人」の双方がいて、「買いたい金額」と「売りたい金額」が一致して初めて取引が成立します。

また、この「買いたい金額」や「売りたい金額」を示すために、「成行注文」と「指値注文」という2種類の注文方法があります。

指値注文

指値注文では、購入する場合は「〇円以下なら買います」、売却する場合は「〇円以上なら売ります」というような注文方法です。

また、注文できる価格は、時価(現在取引されている価格の平均値)から一定の範囲内(値幅制限値内)の価格でしか注文できません。

※値幅制限値とは、1口当たりの時価が1,000円の場合「700円〜1,300円」といった感じです。

分かりやすいように「取引が成立する注文」と「取引が成立しない注文」の2つの例を表にまとめてみました。

取引が成立する注文
買いたい人の指値注文1,000円(1,000円以下で買いたい)
売りたい人の指値注文1,000円(1,000円以上で売りたい)
取引が成立しない注文
買いたい人の指値注文900円(900円以下で買いたい)
売りたい人の指値注文1,100円(1,100円以上で売りたい)

このように指値注文では、双方の希望に合わない限り、注文が成立しない仕組みになっています。

成行注文

成行注文は「いくらでもいいから買いたい売りたい」といった注文方法です。注文する価格を希望しないことで、指値注文に比べて取引が成立しやすくなっています。

ただ、「いくらでも」といっても、取引成立の価格は、値幅制限値内に収まるようになっています。

ETFで行える信用取引とは

信用取引とは、証券会社から資金や金融商品を借りて注文を行なう、リスクの高い取引です。また、信用取引には「信用買い」と「信用売り」の2種類があります。

信用買い

信用買いは、証券会社から資金を借りて、自分の持っている資金以上の注文(最大約3倍)ができるようになる取引方法です。

仮に、自分の資金の2倍額の注文を信用買いで行えば、利益も2倍になります。ただ、損失も2倍になるので、リスクの高い取引になっています。

信用売り

信用売りは、証券会社からETFや株式などの金融商品を借りることで、金融商品をもっていなくても「売り注文」が行なえる取引方法です。別名「空売り」とも呼ばれています。

通常、金融商品を購入する際は、価格が上がれば利益が発生しますが、この信用売りでは逆で、価格が下がると利益が発生する仕組みになっています。

また、この信用売りも信用買い同様、自分の資金以上の注文(最大約3倍)ができる仕組みになっています。

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